フックドラグを初めて知った方はこちらの内容を押さえておきましょう。
フックドラグとはHOOKED(ひっかける・フックされた)+RUG(じゅうたん)のことで、呼び方は「フックトラグ」または「フックドラグ」になりますが、日本では「フックドラグ」と呼ばれることが一般的です。
フックドラグはアメリカ開拓時代にキルトと同様、リサイクルの精神で生まれた手芸です。発祥地はアメリカとカナダ国境あたりの赤毛のアンや若草物語、大草原の小さな家の舞台となったニューイングランド地域を中心に広まりました。最初は高価で買えなかったペルシャ絨毯などを家庭で着れなくなった冬服のウールを使って自分たちで作ったのが「フックドラグ」の始まりです。
実際にフックドラグを作る時に必要なものは、土台になる目の粗い芯地とフックするためのウールの生地、そしてかぎ針です。作業する時に便利なものとして、芯地をしっかり固定して貼り付けるフレームと、ウールを一定の幅にカットしてくれるカッターマシンが挙げられます。ひとつづつ画像で紹介します。
基本の刺し方は単純で、細長くカットした紐状のウールを芯地に下から引き上げてループ状にしていきます。その繰り返しでマットが仕上がります。
フックドラグ種類としては、大きく分けて、「トラディショナルラグ」と「プリミティブラグ」に分けられます。前者は細いウールを使って繊細な表現ができます。代表的なものとしてオリエンタルラグです。後者は太めのウールを使って素朴な表現ができ、ナイーブアートやフォークアート、民芸に通じるものです。当協会では、後者の「プリミティブラグ」を主に広めたいと思っています。
